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不育症/着床不全

不育症とは

妊娠はするものの流産や死産を繰り返している状態が不育症です。2回以上連続して流産・死産が起きるようであれば「不育症」と診断されます。自然流産は一定の割合で起こる(1回の妊娠当たり約15%)と考えられ、日本では妊娠を経験した女性の約40%の方が流産を経験しています。そのうちの約4%が不育症と厚生労働省の調査で報告されています。

原因について

妊娠初期に流産する原因の多くは胎児側にあるとされています。受精卵の偶発的な染色体異常で2回以上流産するという可能性もあります。ただ、このタイプの流産をあらかじめ治療や予防するというのは困難です。ただし、これ以外にも流産をくり返すリスク因子はあります。具体的には、抗リン脂質抗体症候群、夫婦染色体異常、子宮奇形、ホルモンの異常などです。当クリニックでは、このようなリスク因子による流産でないかどうかの検査を行います。

不育症検査内容について

不育症一般検査

子宮形態検査(経膣超音波検査、超音波下子宮卵管造影検査)、抗リン脂質抗体(ループスアンチコアグラント、抗カルジオリピン(CL)抗体、抗CLβ2、GPI抗体)を調べる検査、内分泌検査(甲状腺機能、空腹時血糖)を行います。染色体検査が必要なこともあります。

着床不全の検査について

ERA、EMMA、ALICE

子宮内膜が着床に適した時期である「着床ウィンドウ」を調べる検査です。

EMMA(子宮内膜マイクロバイオーム検査)

子宮内膜の細菌の種類と量を測定し、バランスが正常かどうかを調べる検査です。

ALICE(感染性慢性子宮内膜炎検査)

子宮内膜炎の病原菌について調べる検査です。

慢性子宮内膜炎(CE:chronic endometritis)検査、子宮内環境検査

慢性子宮内膜炎(CE:chronic endometritis)とは、細菌などの抗原が月経が繰り返されても子宮内から排出されず子宮内に存続し、これらの抗原に対し新たな月経周期で再生された子宮内膜において慢性的に炎症が起きている状態のことをいいます。
不妊症や反復着床不全、反復流産にCEが関与することがわかっています。
CE は無症状であることが多く、子宮鏡検査や組織診、細菌培養の単独所見や組み合わせなどにより診断されます。

免疫性因子(Th1/Th2異常による着床不全)

妊娠の成立にはTh2優位であることが必要です。Th1が優位な場合、胚の拒絶による反復流産や反復不全につながりうる可能性が高くなります。Th1/Th2細胞比が10.3以上の場合を高値としてとしてタクロリムス(免疫抑制剤)による免疫抑制を行うと、妊娠率が改善したという報告があります。 ※平日午前中のみ採血可 要予約

血中ビタミンD

ビタミンDは免疫調整に関与し、ビタミンD不足は着床不全や反復流産と関係があります。
血清ビタミンD値が、12ng/ml未満 :欠乏、12~30ng/ml :不足、30ng/ml以上 :充足 とした場合、不妊症女性の8割強が不足以下と言われています。

血中銅・亜鉛検査

血中銅値および銅亜鉛比は、単一良好胚盤胞移植を行った不妊患者のうち、妊娠例よりも非妊娠例において有意に高値であり、血清銅高値は着床不全のリスク因子であることが示唆されています。

PFC-FD療法(Platelet-derived Factor Concentrate Freeze Dry:血小板由来因子濃縮物フリーズ・ドライ)

PFC-FDとは、患者様から採血した血液中にあるPRP(多血小板血漿)から成長因子のみを抽出・濃縮し凍結乾燥させたものを、子宮腔内に注入する治療法です。患者様ご自身の血液を用いることで、アレルギー反応や副作用などのリスクも少なく、添加物や化学製品も含まれていないので、体にやさしい治療といえます。
子宮内膜の厚さが7mm以下の場合、胚が着床しにくいと言われています。PFC-FD療法では、子宮内膜を厚くすることや子宮腔内の炎症を抑えるなど、子宮内環境の改善が期待できます。

治療について

不育症についての治療については、その原因によって治療法が変わります。内分泌異常であれば、甲状腺機能異常や糖尿病が考えられるので、原因疾患をしっかり治療してから妊娠に臨みます。子宮形態異常では、子宮中隔のある方は手術療法として子宮鏡下中隔切除術が検討されることもあります。その場合、高次医療機関へ紹介いたします。また、抗リン脂質抗体の異常があり、抗リン脂質抗体症候群と診断を受けた場合は、低用量アスピリンや抗凝固薬ヘパリンを使用した治療が行われます。

国分寺ウーマンクリニック

診療内容
不妊治療 産婦人科 婦人科
住所
〒185-0012
東京都国分寺市本町4丁目1−9
国分寺本町クリスタルビル5階
アクセス
国分寺駅北口より徒歩2
電話番号
042-325-4124

診療時間

日祝
9:00~12:00
13:30~15:00
15:00~18:00

休診日:水曜・土曜午後/日曜/祝日
月~土:採卵または移植周期の方は8時より血液検査可能
★:処置等
☆:木曜午後診療19:00まで
○:土曜診療14:00まで
婦人科:平日10:00~12:00/
15:00~17:00(水曜午前のみ)
お子様連れ(要電話予約):月曜・木曜 15:00~15:30
予約制になります。事前にお電話またはインターネットからご予約ください。
月初めは保険証をお持ちください。

※コロナ感染症予防の観点から、原則、受診者のみのご来院でお願いしております。